ステレオ・セットを捨てた

ステレオ・セットとCDとレコードを全部捨てた。ステレオ・セットはそんなにいいものではない。ラジカセに毛の生えたようなものだ。それでもオンキョーの製品で,買ったときはうれしかったのを覚えている。

レコードは中学ぐらいから買いためたもので,たぶん何枚かは今では貴重なものだろうが,もう何十年も開けてなかった箱にしまってあったのを,そのまま確認せずにゴミ収集に出した。

CDは主に学生から社会人になったころのもので,古い音源やらなにやらをリマスターしたりして,名曲100選とかが流行ったころのものなので,ジャズからクラシックまで,そんなのがたくさんあったが,気にせずに捨てた。

自分の出す音にはまだまだ不満があるし,自分のしたい演奏などぜんぜんできていないけれども,他人の解釈やスピーカーの貧弱な音で聞くよりも,耳元と天井から帰ってくる自分のヴァイオリンの音を聴いている方が幸せだ。

FMラジオの選曲や番組構成や,音源選択が自分の好みから乖離して,もう聞かなくなったのも一因だ。もうテレビもラジオもない。あるのは「インターネット」だけだ。

曲が聞きたくなったらYouTubeでいい,ヴァイオリンの音は自分の音がある,演奏は知っている確かな演奏家の演奏をたまに聞ければいい。

音楽は私の人生の1/4ぐらいを占めているが,だから,音楽についてわがままになった。自分の好みをそれでよしとできるところまでたどりつけた。その結果,孤独になったかもしれないが,同時に幸せにもなったのだよ。



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